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令和6年度 愛知教育大学同窓会総会での会員の発言

同窓会広報

第50号
 本年度、総会終了後、当日参加された会員から本学同窓会に望む声を自由に発言していただく時間を設けました。発言要旨を掲載させていただきます。
会長あいさつ
母校だより
進路状況
令和6年度愛知教育大学同窓会総会・懇親会
令和6年度 愛知教育大学同窓会総会での会員の発言
愛知教育大学同窓会会則・寄附金等受入規約
個人情報保護方針
役員・支部長
事業報告
事業計画
決算
予算
実施事業の概要報告
地区・支部だより
会員の声
名古屋市立当知小学校 松本加苗
地学教室(平成9年卒業)

松本加苗 写真 「初心に立ち返る」
 大好きだった理科の授業。私も楽しい授業を子どもたちに届けたい。そんな気持ちで大学に入学したのは、今からずっと前のこと。採用数も少なくて、それでもどうしても教員になりたくて、大学の仲間と一緒に教室で勉強をしたあの日のこと。
 日々の仕事に追われ、立場も変わり、授業をすることも少なくなって、若手の先生たちの話に耳を傾けたり、指導をしたりするようになりました。時には、教育実習生と関わることもあり、毎日キラキラの笑顔で頑張る彼らの姿を見て、まぶしいなと思うと同時に、忘れかけていた気持ちを思い出させてもらっています。そして、大学でICTを学び、授業にすぐに生かしている彼らと話をすると、大学も変わってきているのだな、と思う反面、今でも通じる話もあって嬉しくなることも・・・。
 現在、教員という仕事はブラックと言われ、教員を志望する学生も減っていると聞きます。それでも「いい授業をしたい!」と思う初任者の先生や、「先生になりたい!」と熱い思いをもった教育実習生と接していると、まだまだ私も頑張らなければと感じます。
 「楽しい授業、感動できる授業をしたい。」初心に立ち返り、そんな授業を学校の仲間と共につくっていきたいと思います。「自分も楽しい授業を子どもたちに届けたい!」その思いを込めたバトンを次の世代に渡せるように。

豊田市立竜神中学校(三河地区会青年部長) 藤山大輔
初等教育教員養成課程 数学専修(平成24年卒業)

藤山大輔 写真 「教員としての魅力・楽しさを伝えるために」
 私が教員採用試験に合格したのは13年前。自分とともに大学4年間を学び、切磋琢磨してきた仲間のほとんどが、今も教員として、同期の仲間として頑張っています。新任として迎えた1年目を思い返すと、周りにいた百数名の同期のうち、半数以上がこの愛知教育大学でともに過ごしてきた仲間たちでした。今でも本当に頼もしい存在であります。
 しかし最近では、「教員となる担い手が減っている」という新聞記事が掲載されたり、「教員はブラック」といったようなマイナスな印象をもたせるニュースが報じられたりしています。この教員の「大変さ」や「忙しさ」ばかりがフォーカスされている状況では、「教員志望」の学生の不安を煽るばかりです。私は教員を続けてきて、「子どもの笑顔」しかり「生き生きと活動する子どもたちの姿」から、この教員という仕事がどんなに素敵なものなのかをたくさん実感してきました。私は「大変さ」や「忙しさ」の裏には、それ以上の価値がある「教員としての魅力・楽しさ」があると考えます。
 現在、愛教同の豊田支部では、大学生向けに、現場で使えるアイスブレイクを経験することができたり、先輩教員に現場の話を聞いたりする機会を作り、教員の魅力を少しでも伝えられたらと考えています。だからこそ、これから教員を目指す学生に「教員としての魅力・楽しさ」を伝えていける場、それを実感・体感できる場を、この愛知教育大学においてもさらなる拡充を求めていきたいと思います。「一人でも多くの担い手を増やす」この目標を達成するためにも、愛知教育大学という素晴らしい学びの場がさらに充実し、キラキラと目を輝かせる学生をこれからも育てていってもらえることを心より願っています。

豊明市立中央小学校(尾張地区会豊明支部長) 伊藤 誠
心理学教室(平成元年卒業)

伊藤 誠 写真 「学生に教職の魅カを伝え、若手教師を励まし支援する同窓会に」
 私は、34年前に教職に就きました。若い頃、同窓の先輩の先生方が優しく懇切丁寧に、そして、ときに厳しくご指導くださいました。16年前、教職大学院に入学した際には、県内から集まった現役教師と教師を目指す学生の仲間たちと、様々な教育理論について学んだり、個々の研究に励んだりする中で、互いに切瑳琢磨しながら、教師としての貴重な視点を得ることができました。この34年間、様々な場面で同窓の先生方や仲間たちに支えられ、共に力を合わせて過ごしてきました。そのおかげで、私は教師としての指導力を磨きながら、ここまで務めることができたと感謝しています。
 近年、教員不足、なり手不足が社会問題となっています。教職への夢をもって愛知教育大学に入学した学生も、体験活動や教育実習で学校現場の厳しさを知り、違う道へ進むことも多いと聞いています。確かに、教師の仕事は容易ではありません。しかし、他の仕事では得ることのできない喜びややり甲斐を感じることができる仕事です。現在大学が「教職の魅力共創プロジェクト」を進めていると伺いました。その取組を通じて、同窓会がより一層の協カをし、学生に教職の魅力を伝えるはたらきかけを行うことが大変有効だと思います。また、教職に就いたばかりの若手教師に対しても、私がかつて同窓の先輩の先生方や同期の仲間からいただいたような励ましや支援を同窓会が行っていければと考えています。

愛知県立海翔高等学校(県立学校部) 井上 猛
外国語教室 外国語科(平成4年卒業)

井上 猛 写真 「愛知の子どもの笑顔のために」
 新聞等で報道されることも多いためご承知の方が多いと思いますが、現在、県立高校では愛知県教育委員会が2021年に策定した再編将来構想に基づき、学校の統合や新しいタイプの学校づくりなどを進めています。
 来年の春には、中高一貫校(第一次導入校)4校の開校や、全日制、昼間定時制、通信制を併設したいわゆるフレキシブルハイスクール4校の設置、県立初となる夜間中学の開校が予定されています。
 また、特別支援教育については、この2月に第3期愛知県特別支援教育推進計画(愛知・つながりプラン2028)が策定・公表され、2年後には新たな2校の特別支援学校が開校する計画です。
 いずれの取組も、差し迫る中学校卒業者数の著しい急減期を見据え、生徒の多様な学びのニーズに対応するために計画されたものですが、小中高特が校種を越えて手を携えることで、より高い成果を生み出せると思います。そうした意味で、我々愛知教育大学の同窓生が果たすべき役割はとても重要なのではないでしょうか。
 新制度を軌道に乗せていくにはエネルギーが必要です。乗り越えなければならない壁が高いことは承知しておりますが、我々の仲間である県立学校の教職員が小中学校へお伺いした際には、どうか暖かくお迎えください。新たな制度が愛知の子どもの笑顔につながる有益なものとなりますよう、ともに歩んでまいりましょう。

愛知県経済産業局産業部産業振興課 鈴木正洋
初等教育教員養成課程 数学選修(平成27年卒業)

鈴木正洋 写真 「愛知教育大学の卒業生として」
 私は大学卒業後、安城市役所の職員として勤務し今年で10年目となります。
 在学時、教員を目指して勉学に励んでいましたが、後の先輩となる市職員の方々との出会いがあり、在学中、進路を最後まで迷いましたが、教育現場とは違った形で子どもたちのために仕事ができるのではと思い、市役所職員となりました。
 市役所での仕事は多岐にわたり、子どもに関わるものばかりではありませんが、大学で学んだ知識や、教育実習などで子どもと関わった経験、学友や恩師の方々との思い出は、今でも財産であり、窓口対応や日々の業務にもいきていると感じています。また、市役所にも毎年後輩が入ってきており、共に仕事をする仲間としてとても頼もしく思います。
 行政にとって、子育て支援や学校教育に関する施策は非常に重要であり、「超高齢社会」、「人口減少社会」における持続可能な都市経営のためにも、今後ますます重要な分野となります。国においても令和5年4月1日に子ども基本法の施行とこども家庭庁の発足がなされ、すべてのこどもや若者が将来にわたって幸せな生活を送ることができる社会の実現を目指し、社会全体で「こども施策」に取り組んでいくこととなりました。
 愛知教育大学の卒業生として、子どもたちが健やかにすごせるよう、また、学校教育の充実が図れるよう、自分なりに取り組めることがないか考えていきたいと思います。同窓会の一員として、今後も皆様とのつながりを大切にしながら、公務員部会の一員として、現役学生への支援にも取り組んでまいりたいと考えていますので、これからもよろしくお願いします。