名古屋市立穂波小学校(名古屋地区会瑞穂支部長) 河合 勉
数学科教室(昭和63年卒業)
「同窓会の大切さ、そして、これからの在り方」
教職に就いて37年。その間、様々な人と出会い、学び、経験を積んだ結果、今の自分がある。はっきりと言えること。それは、愛教大で学び、愛教同に支えられてできた太い柱が、自分の中には確実にあるということ。年齢を重ねた今、同総会のよさを実感し、有り難さに感謝している。しかし、そんな私も、教職に就いたばかりの頃は、「どうして、愛教大にこだわる必要があるんだ?」「他大の先生にも力のある素晴らしい人は沢山いる」「卒業大学にこだわるのは閉鎖的だ」等々…思うところがあった。愛教同の活動は、学生時代を懐かしむだけのものではなく、教職に就いた者同士が先輩から学び、仲間と支え合い高め合うための活動が中心となる。その良さは、やはり年を重ねなければ分からない。そういう意味では、若い先生方が離れていかない魅力的で持続可能な同総会をこれからも目指してもらいたいと思う。
そして、現実問題として、愛教大出身の教員が減っている中、同窓会運営も様々なところで変革が求められてきていると考える。これまでの同窓会の当たり前からの脱却。一つ提唱するならば、他大同窓会との連係。愛教大も未来共創プランの戦略9で「大学間ネットワークの構築」を提唱している。例えば、本同窓会も、同窓の枠を超えた合同講演会や年次研修会の開催等できないだろうか。本同窓会が、今後も、同窓会の核として、愛知の教育を先導する存在であり続けて欲しいと願っている。
蒲郡市立竹島小学校(三河地区会女性部長) 柴田ゆかり
法経社教室(昭和63年卒業)
「地域の中で、子どもたちと共に学ぶ教師に」
私の勤める小学校には、地域学校協働活動による、地域ボランティアの方が毎日のように来てくださっています。家庭科の調理実習や手縫いの授業の補助、生活科や総合的な学習の地域学習、校外へ出かけるときの付き添い等お世話になっています。クラブ活動の講師にも入っていただいています。
推進委員と打ち合わせをし、単元・授業をする中で、先生方と保護者、地域の皆さんとの会話が広がります。若い教師にとっても、地域にかかわった授業を実践することへの自信、勤務校の地域について詳しく知ることができているという安心感があります。子どもたちも、地域の方と近い距離で支えられて学ぶことが日常になりました。地域の中で主体的・協働的な学びを育み、教師も地域の中で学ぶ、そんな学校現場になりつつあります。
愛知教育大学も「地域協働教育体験活動」という科目を設けているということを知りました。大変嬉しく、心強く思います。地域学校協働活動を理解することは、将来学生のみなさんが教壇に立った時、子どもたちの学び、地域のいろいろな人とのつながりの大切さを実感し、学校行事や総合的な学習、各教科にも生かすことができる可能性が広がります。地域の方と一緒に教育活動を行う良さをぜひ知ってほしいと思います。
今年も、愛知教育大学を卒業し、新規採用のみなさんが担任として、毎日はりきって頑張っています。私も同じ同窓生として、後輩を励まし、これからも応援していきたいと思います。
犬山市立犬山西小学校 木 潔
教育学教室(平成2年卒業)
「司法教諭(案)について」
教師を志望する方が減り続けている。その原因の一つには、保護者や地域の方からの応えきれない要望や、児童生徒に対する指導について理解が得られないケースに対して、担任教師が孤軍奮闘するも十分な成果が得られず、責任感から心を病んでしまう実態が多くあるからではないだろうか。教員の日々の努力は、保護者や教え子からの感謝や敬意を込めた「ありがとう」の一言でずいぶん報われる。しかし現実には、支援もなく暗中模索しながら疲弊し、心を病んでしまう教員の事例を見聞きすることがしばしばある。
ならば、各校に「司書教諭」がいるように、法律や対応事例に詳しい「司法教諭」を配置してはどうか。大学においても、「司法教諭」養成のために、大学院で現職教員を対象とした講座や講義を充実させることは可能ではないだろうか。今後の令和の学校現場は、受動的な生徒指導ではなく、能動的な生徒指導ができなければ、教員志望者に学校現場への安心感は生まれないと感じている。
教師として働くことは、教材研究や日々の授業実践を通じて、より豊かな教養と専門的な知識を高めることができる。出張ではなく自費になるが、研修という形で長期休業中に様々な場所へ出かけて研鑽を積むことも可能だ。これは教職に就いた者に与えられた大いなる喜びと言えるのではないだろうか。ここに無限の可能性を感じる。
愛知県立春日井高等特別支援学校(県立学校部) 橋部和典
数学教室(平成5年卒業)
「同窓とともに、つながる教育、広がる未来」
県立高等学校では、中高一貫校の第二次導入校が来年度開校を控えています。特別支援学校では、障害のある幼児・児童・生徒への教育支援体制の充実を図るため、副次的な籍のモデル事業が始まり、インクルーシブ教育の充実が進んでいます。高等学校も特別支援学校も、幼稚園、小・中学校、高等学校、特別支援学校それぞれの校種との連携は今まで以上に欠かせないものとなっています。
勤務校においては、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの学習指導、ICT機器を活用した授業など、現在の指導・支援を知り、実践できるよう地域の小・中学校に伺い、授業参観をさせていただきました。また、多様化する中学校の特別支援学級生徒の進路状況を踏まえ、多くの小中学校の先生方に本校のことを知っていただきたく、各地で学校説明を行っております。その中で、市町村の教育委員会や学校現場にいる同窓生を頼りにすることが何度もありました。
これからの教育を考える上で、各校種がお互いを知り、それぞれの強みを生かした連携を深めていく必要があると考えます。そのためには、愛知教育大学で共に学んだ同窓とのつながりは、欠くことができないものであると強く感じます。つながりが確かなものになるためには、同窓会の地区や各部との連携が必要だと考えます。これからの同窓会ために、世代を超えた切れ目ない縦のつながりと校種や職種を超えた横のつながりが深まることを望みます。
知立市企画政策課 浜口鴻太
初等教育教員養成課程保健体育選修(平成26年卒業)
「愛知教育大学の卒業生として」
私は愛知教育大学への入学を機に、地元の沖縄を飛び出し、学生寮峻峰寮で学生時代を過ごしました。
学生寮では、改修前の寮に3年、現在の改修後の寮に1年住みとても密度の濃い、充実した時間を過ごすことができました。
入学してからは早いもので、今年で愛知県に来てから16年目、大学卒業後知立市職員として勤務して12年目となります。
元々教職員を目指していた中で、私が市役所職員となった理由は、愛知県にもっと住みたいという思いからでした。
大学4年生の就職活動において、地元沖縄の教員採用試験と知立市役所の2つに内定をいただいた私は、悩んだ末、卒業後どこに住みたいかで知立市役所に就職しました。
愛知県は、都会もあり田園風景もあり、山海川があり、工業・農業も盛んなとても魅力あるまちだと思います。
私は、現在知立市役所の職員として、地方創生を担当する部署で勤務しており、SDGsの推進や知立市の市制55周年事業等に携わっており、知立市を発端に愛知県がより魅力あるまちになれる様、日々取り組んでいます。
地方創生の取り組みを通して、現役学生においては、就職を機に県外に出てしまうのではなく、愛知県に魅力を感じて、是非とも愛知県で教職員または市役所職員として勤務していただけたらと思っています。
同窓会の一員として、今後も皆様とのつながりを大切にしながら、公務員部会の一員として、現役学生への支援に取り組んでいきたいと考えていますので、これからもよろしくお願いします。
|