|
|
|
教職はやりがいのある仕事 |
|
「声」がもつ力を信じて |
|
榊 原 将 道
日本語教育コース
(平成3年卒業)
常滑市立青海中学校
校長になって9年目を迎えた。「創造する学校」をスローガンに、魅力ある学校づくりに励んでいる。
働き方改革が叫ばれる今日、新しいことを創り出そうとする方針は、ともすれば長時間労働の是正に逆行しているように見えるかもしれない。しかし、教職のやりがいを実感するには、その取組に十分な意義がある。
もちろん効率化は重要であるが、学級経営、教科指導、部活動指導のいずれにおいても、子どもたちのために自ら考え、試行錯誤し、企画・実践できる裁量があることは、教職の大きな魅力だと考える。
教職に就いて30年以上が経った今、当時は「大変だった」と思うことも、振り返ってみれば教育活動に思い切って打ち込めたことが充実感につながっており、前向きにとらえることが多い。また、出会った子どもたちや同僚、そしてお世話になった諸先輩方には、深く感謝している。
時代は変わり、学校現場も大きく様変わりしたが、今の若手にも、子どもたちのために自らの力を尽くせる教職の喜びを、存分に感じてほしいと思っている。
|
|
日 比 かおり
小学校教員養成課程 数学教室
(平成15年卒業)
蟹江町立新蟹江小学校
「声をかける」─これは、私が教員になって以来、ずっと大切にしていることです。これまでに「声」がもつ力の大きさを実感するきっかけが二つありました。
一つ目は、大学時代の出来事です。当時、私はソフトボール部のマネージャーをしていました。なかなか点が入らず、負けそうな試合…。そんなとき、応援の声がチームの雰囲気を変え、試合に勝ったことが何度かありました。二つ目は、ある児童が書いた作文です。その作文には、「先生の『頑張れ』という声で、一人抜かすことができました。今でもその声が心に残っています。苦しいときでも、その声を思い出して頑張れます」と書かれていました。「声をかける」ことが、これほどまでに相手に力を与えるのだと、改めて実感しました。
同時に「声を聴く」ことも大切にしています。子どもたち、先生方、保護者、地域の声…。「声を聴く」ことで、相手の考えや気持ちが見えてきます。これからも「声」がもつ力を信じ、「声をかける」「声を聴く」ことを大切にしていきたいと思います。
|
|
不安の中でも 「あと少しだけ」を大切に |
|
笑顔と感謝を心に留めて |
|
束 田 陸
中等教育教員養成課程
保健体育専攻
(令和6年卒業)
稲沢市立稲沢東小学校
昨年度、初めて6年生の担任をしました。試行錯誤の1年でしたが、今ではどの子も「あ!先生!!」と手を振ってくれます。私はそんな彼らから、元気をもらいます。上手くいかずに悩んだ日々も無駄ではなかったと前向きな気持ちになります。この先も悩んだり、落ち込んだりすることがあると思いますが、いつも助けてくださる先生方の背中を追いかけて、前に進んでいこうと思います。
そんな時、教員になってから再び出会った恩師の言葉、「あと少しだけ」が、私を励ましてくれます。教材研究や生徒指導、校務分掌に取り組む中で、現状に満足せず、「あと少しだけ」やってみようと、向上心をもって取り組むことが、いつか大きな成果につながるのではないかと感じるようになりました。
そして、児童から「先生に教えてもらったから、勉強が楽しくなった」と言ってもらえるたびに、「あと少しだけ」頑張ってよかったなと、喜びを感じます。
まだまだ荒削りで、うまくいかずに自信を失うこともありますが、これからも「あと少しだけ」の気持ちを大切にしながら、周りの先生方に支えていただきつつ、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。
|
|
丹羽 朋子
音楽科・教育学研究科
(昭和63年卒業)
(平成19年修了)
名古屋市立二城小学校
「大変な時こそ、笑顔と感謝の心を忘れずに」。中学時代の恩師の言葉です。
本校の合言葉は、「えがお」と「いいとこめがね」です。子どもたちの「考えます」「がんばります」「おもいやります」という意識を高めるとともに、自分や友達のよさを見つけてほしいという願いが込められています。子どもたちは、校門や、校内で私と目が合うとかわいらしい指でメガネの形を作って挨拶をしてくれます。私もいいとこめがねで返事をします。笑顔が広がり、心癒される瞬間です。
大学卒業後、希望した教職に就き、次世代の主役となる子どもたちを直接育てることができる喜びと醍醐味を味わえたこと。そして健康で好きな仕事に打ち込めたこと。これほど幸福な人生はありません。この感謝を、窮地を救って守ってくれた、悩み事を黙って聞いてくれた、そして、ただ一緒に笑ってくれた同窓の友人たちに捧げます。これは、今の私の飾らぬ気持ちです。
|
|
恩師からの質問 |
|
大学での学びと現在の実践 |
|
小 倉 朋 也
初等教員教育養成課程 自然系
(平成16年卒業)
名古屋市立瑞穂小学校
大学4年生の秋、いよいよ次年度から学校現場で働くこととなり、期待と不安を抱えていた。
子どもの頃からの夢であった教師になることができるという嬉しさがある一方で、自分に教職が勤まるだろうか、もう後戻りはできないという心配もあった。
ある日、研究室の遠西昭壽教授から質問された。
「君は、どうして仕事をするの?」
意外な質問に戸惑い、すぐに答えることができなかった私に、先生は「生きるために仕事をしなさい」と迷いなく言い切った。教職の魅力、やりがい、達成感等を教えてくださる先輩方はいたが、教授のように言ってくださった方はいなかったため、大変驚いた。しかし、その答えを聞いてからは、もし教師の仕事が思うようにいかなかったり、続けることができなかったりしたら、違う仕事に就いて生きていくことができればよいと考えるようになり、随分気が楽になった。
賛否両論あると思うが、恩師の教えは当時の私を救い、二十年以上経った今の私を支えている。
|
|
鵜 飼 星 南
初等教育教員養成課程
美術専修
(令和4年卒業)
名古屋市立西山小学校
「教員とは、自分自身が成長し続ける仕事なのだと感じました。」大学4年生のとき、教育実習を終えた私が口にした言葉です。 あれから4年が経ち、小学校教員として多くの経験を積ませていただいています。大学で専攻していた図工の知識を生かし、子どもたちと一緒に作品をつくる中で、自由な発想や表現する楽しさを日々感じています。
特に印象に残っているのは、大学時代に学んだ「対話型鑑賞」の授業を実践した際のことです。子どもたちが見せた集中力と創造力は、私の想像をはるかに超えるものでした。大学で培った学びを、子どもたちの姿と重ねながら授業に活かせるようになったことに、教員としてのやりがいと成長を実感しています。
今後は、より一人ひとりに寄り添った指導を心がけ、学びの楽しさや表現する喜びを伝え続けていきたいです。そして図工を通して、子どもたちの「自分らしさ」を引き出せる教師を目指し、これからも努力を重ねてまいります。
|
|
笑顔があふれる学校を目指して |
|
合言葉 |
|
佐 野 恵 子
物理学教室
理科選修
(平成2年卒業)
刈谷市立日高小学校
登校してくる子どもたちに「おはようございます」と笑顔で挨拶をする。それが、私が校長になって毎日続けようと決めたことです。子どもたちから笑顔の挨拶が返ってくると、それだけですてきな一日のスタートが切れます。とは言っても私も普通の人間。心配事があったり体調が優れなかったりして、笑顔をつくることが難しいときもあります。でも、無理矢理にでもつくるようにしています。笑顔に免疫力を高める効果があることは知られていますが、その時だけでも元気になってくるから不思議です。子どもは正直なので、そうそうつくり笑顔はできません。子どもの笑顔を引き出すのは大人の役割です。教職員にも、最後には笑顔になれるような指導をお願いしています。本年度、児童会が考えたスローガンが「日本一、いや世界一 笑顔でトライ!日高っ子」です。子どもたちにも笑顔の大切さが少しずつ伝わっているようです。これからも笑顔を大切にしていきます。
|
|
鈴 木 優 也
初等教育教員養成課程
理科選修
(平成24年卒業)
設楽町立津具小学校
今年度、教員生活14年目で、初めて小学校1年生の担任になりました。4月、私は目をきらきらと輝かせた5人の1年生の子どもたちと出会いました。そんな1年生の子どもたちとの『合言葉』が「元気に」「笑顔で」「楽しく」です。この『合言葉』には、体も心も元気に過ごしてほしい、笑顔が絶えない毎日にしてほしい、学校生活を楽しんでほしいという担任として願いが込められています。1年生の子どもたちと過ごした1学期。登校後、おはようございますと元気にあいさつをする姿、休み時間に同級生や上級生と笑顔で遊ぶ姿、楽しく授業で学ぶ姿を見ることができました。
これからも目の前の子どもたちが「元気に」「笑顔で」「楽しく」学校生活を送ることができるように、教師として子どもたちを支えていきたいと思います。そのために、まずは私が「元気に」「笑顔で」「楽しく」学校生活を送りたいと思います。
|
|
子どもから学ぶ |
|
成長し続ける |
|
石 川 奈 波
初等教育教員養成課程
社会選修
(令和5年卒業)
岡崎市立井田小学校
教員3年目を迎え、笑顔いっぱいの子どもたちと、毎日楽しく過ごしています。休み時間には子どもたちと運動場で鬼ごっこをして遊び、授業もまだ上手とは言えませんが、子どもたちと一緒に学ぶ楽しさを感じることができています。
新任の時は、授業が上手に進まず、悔しく思うこともありました。しかし、職員室に戻れば、先輩の先生方が温かく声を掛けてくださり、そのアドバイスのおかげで少しずつできることが増えてきました。そして、なにより目の前にいる子どもたちの笑顔が、前を向いて頑張っていこうという気持ちにさせてくれました。授業の進め方に悩んだときも、子どもたちは私の思いに応えようと全力を尽くしてくれました。私のことを信じてついてきてくれる子どもへの感謝と共に、この子どもたちのために、さらに教師力を高めていきたいと感じました。
子どもたちから学んだこと、先輩方から教わったことを大切にし、これからも子どもたちを伸ばしていけるよう頑張っていきます。
|
|
市 川 真 衣
特別支援学校 教員養成課程
(平成25年卒業)
愛知県立にしお 特別支援学校
私が勤務している愛知県立にしお特別支援学校は、開校4年目の知肢併置校です。職員はどちらかの部門に所属はしているものの、部門の枠を超えて協力し合いながら授業を行っています。
開校初年度、これまで経験がなかった知的障害教育部門の授業に臨時的に入ったことがありました。児童の動きや授業の展開に全く対応できず、何もできないまま授業が終わってしまいました。4年目の今は、児童の動きへの冷静な対応や、授業のねらいを踏まえた対応ができるようになってきました。また、自分では思いつかないような指導・支援の工夫を見て学ぶことが楽しいと思えるようになりました。4年前の自分と比べたら、少しずつではあるけれど、成長できている気がしています。今後も、いろいろな児童生徒と関わり、他の職員と一緒に授業を行っていく中で、自分が担当している学習集団に生かせる指導方法や課題、手だてを学び、指導力を高めていきたいです。
|
|
「譲歩上手(一歩引いてみる勇気)」になろう! |
|
|
竹 内 健
体育教室
(平成5年卒業)
半田市健康課
大学を卒業して30年余りが経ちました。学生時代は準硬式野球部に所属し、4年間白球を追いかけて過ごしました。その間、教育実習も経験し、教員になることも考えましたが、誰かの役に立てる仕事は何かと熟考した結果、公務員として地元(半田市)の職員となりました。これまで、人事や防災、福祉など、様々な部署で業務に携わってきましたが、「相手の気持ちを考えて行動する」ことの大切さを学びました。仕事は自分主導で進めていくと思いますが、時には不測の事態に遭遇し、思い通りにはいきません。そんな時は自分の理屈を押し通すのではなく、一歩引いて対応することで、より成果が上がる場合もあります。現役学生の皆さん、自分の夢を実現すべく、今を楽しんで、時には客観的に自分を見直す時間も忘れずに持ってください。今後も、同窓会の一員として、微力ながら現役学生の皆さんの支援に尽力できたらと考えていますので、よろしくお願いいたします。
|
|
|